叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

訣別


昨日は寝つきが悪く、ドリエルを飲んで何とか強制的に眠った。

それでも何とか起きて、風呂に入った後の調子も良かったので、予定通りに京都へ出掛けた。

いつもの関西線と草津線を乗り継ぐルートの道中、旧東海道を歩くというおじさんと道連れになる。

歩くのが何よりの趣味ということ、別荘が奄美大島にあるということ、四日市に住んでいること、などなど、マァ短い間によく教えてくれた。

初対面の人からいろいろと聞き出してしまう才能は未だ衰えていないようで、新聞記者を目指していた頃を思い出した。

肝心の京都スナップについては、35mmはどうも私には合わないという結論に達して終了した。

2年ぐらいずっと50mmを使ってきて、やはりこの焦点距離が身体に染み付いていたようで、35mmだとカメラを構えたとき見える世界がいちいち広い。

遠い分は距離を詰めれば良いという話ではあるのだが、上下左右に平行移動することは出来ないから、どうしても角度を付けるような距離の詰め方になってしまい、そうすると画面の端が歪んでしまう。

そもそもスナップ的な撮り方をする時は、大体一度で決めてしまわなければ被写体を逃してしまうから、いちいち距離を詰め直すことは出来にくい。

このまま自分に合わぬ焦点距離を使っていると、写真を撮ることそのものに嫌気が差しそうな気がして、それならばさっさと訣別するべきだと思ったので、早速50mmと入替えることにした。

35mmにすればテーブルフォトにも使いやすかろうと思ったけれど、ご飯や飲み物が私のメイン被写体になり得るはずもないし、ポートレートでは多少新味が出せた気もするが、それもメインにし得る撮影活動ではない。

何事もスナップありきで考えるべきで、やはり浮気をしてはならないという教訓を得て、私の35mm生活は終わった。

特に追金をせず購入出来たのがせめてもの救いだろうか。