洗濯機を2回まわした
ホテルの洗濯機を借りて洗濯をしたのだが、蓋を開けてみて、洗剤の香りがしないことに気付いて、少し考え込んでしまった。
洗剤を入れることを忘れていた。
なぜ、ホテルのコインランドリーで、洗剤が自動で入ると思ったのだろうか。
お陰で2回も洗濯機を回さなくてはならなくなったし、寝る時間が遅くなってしまった。
やっぱり鳥取までゆく
昨日の時点で、帰るという選択肢は殆ど消えていたから、素直に鳥取へ向かう。特別、どこへ行きたいという目的があるわけでもないので、分かりやすく鳥取砂丘を目指した。
岡山からは在来線鈍行で4時間弱かかる。
昨日の洗濯ミスのせいでとにかく眠たく、車窓からは長閑な田園風景や歴史ある駅舎が見えていたような気もするが、写真もない。
壮観、鳥取砂丘
私の生地である鹿児島にも、日本三大砂丘のひとつである吹上浜があるので、鳥取砂丘なにするものぞと思っていたけれど、鳥取砂丘は別格だった。山形の庄内砂丘は訪ったことがないので分からないが、少なくとも一般的な観光客が訪れる観光地としては、鳥取砂丘のほうが吹上砂丘より数段上である。
観光地として重要な、トイレやアクセス、売店などががよく整備されているし、馬の背や湖など、見るべきスポットが集約されている。
吹上浜などは、だだっ広いばかりで、これが日本三大砂丘のひとつですよ!と言われてもピンとこない。
駅から近いことも、大きな利点ではあるだろうが…。
写真を、少し貼り付けておく。
本当は夕暮れを撮りたかったけれど、体力がなかった。
あまりにも陽ざしが強かった。
〆の居酒屋
大団円である。最後の居酒屋は外したくないと思い、居酒屋探訪家の太田和彦さんがテレビで訪れたゆきち屋さんにした。
予約のお客さんしか入れぬということで、私は本当に運が良かった。
本日のメンバーは、美人の女将さんと、常連さんとその家族が4名、独身貴族の常連さんが2人、その中にひとり一見さんの私、合計8名だった。
お客さんの入れ替えは基本的にはしないということで、開店から閉店まで、ずっとこのメンバーなのだ。
また、基本的にコース料理しかないので、みんなが同じ料理を同じタイミングで食べることも、その場の一体感を高めてくれている。
まるで大家族が、母親の作る料理が出てくるのを、くちばしを揃えて待っているような雰囲気の中で、ゆっくりとお酒を飲んだり、会話を愉しんだりする。
前菜の盛り合わせは、結構これだけでもお腹いっぱいになるぐらいの量だった。
お酒のあてとしては、これ以上ないであろうと思われる平政のなめろう。
鯵ではなく、平政である。
粗めにたたかれた平政の食感と、小気味良い薬味の香りで、いくらでもお酒が飲める。
焼き帆立の辣韮ソース添えは、どちらかといえば控えめな味付けだが、辣韮ソースが美味しい。
最高の箸休め。
目の前でローストしてくださる鳥取牛シャトーブリアンのステーキ。
表面を軽くローストした後、アルミホイルでお肉を包み、余熱でじっくりと火を通すこだわりようである。
お肉がジューシーで美味しいのは当たり前だが、醤油仕立てのソースなので、これまた清酒が進む。
〆は枝豆ご飯。
枝豆にしっかりと塩味が効いていて、これだけでまた清酒が飲めてしまう危険な一品だった。
料理については、とにかくお酒にあう、塩味、旨味の効いたものが多く、ついつい清酒を飲み過ぎてしまう。
清酒は銘柄の指定も出来るのだろうが、お任せすれば女将さんが見繕って出してくれる。
勿論、お燗もつけてくれるので、私は1杯目は冷やで、2杯目は燗酒にした。
多分、日置桜を飲んだのだけれど、美味しかった。
帰らなければならない
近所にあれば間違いなく通ってしまうなぁというお店で、そういうお店が遠くにあるのは、とても辛いことだけれど、やはり帰らなければならない。今回の旅の最後を鳥取にして、ゆきち屋にして良かったなぁと心から思った。
明日は帰るだけである。
帰るためだけに乗る鈍行列車の、なんとトロいことか。