叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

冷汗三斗


散髪しか用事はないし、雨も降っていることだし、どうせカメラは使うまいと思って、いつもの鞄は持たず上着のポケットに財布とスマートフォンを突っ込んできたのが間違いだった。

バスの中に財布を落としてしまったのだ。

美容室へ行く途中、コメダ珈琲でモーニングを呑気に食べている時にふと気付いて、冷汗三斗との思いでポケットを弄ったが、いくら探してもないものはない。

バスの支払いをするために財布を取り出したから、その時まであったことは間違いないのだが、もしかすると道中で落としたかもしれないので、来た道を戻りつつくまなく探索したが見つからず、一縷の望みをかけてバス会社に電話をしたところ忘れ物として届いているということだった。

マァ、なんとも有難い、ここが日本で良かったと、こういう時は心からそう思う。

美容室の支払いはスマートフォンで済ませて、さっさとバスの営業所まで財布を取りに行って、なんとか今日一日を無事に終えることが出来た。

これからはカメラを持ち出さずとも、鞄だけは必ずぶら下げていくようにしよう。