写真は光を取り込み過ぎると露出オーバーで白くなり、光が足りないと露出アンダーで黒くなってしまう。
フィルムは露出オーバーに比較的強く、光を取り込む量が多過ぎても写ってくれるということで、今まではオーバー気味で撮ることが多かったのだが、モノクロフィルムを使う場合は少しアンダー気味を心掛けた方が良いのかもしれない。
例えば下の1枚。
鳥居の奥に佇む2人の女性。
2人とも比較的輝度の高い着物を着ていたせいか、白飛びとまでは言わぬまでもその存在感がどこか薄く感じてしまう。
本来であれば、奥の2人が綺麗に写るように露出の調整をするべきで、今回の写真では鳥居の光が当たっていない部分のディテールが残るほどに明るく撮る必要はなかったのだ。
構図としてはなかなか気に入っているし、あれだけ人が多かった犬山で2人だけの瞬間を撮れたことについては実に満足しているのだが、露出の一点だけが多少気に入らない写真になってしまった。
このふたりが青とか赤とかの着物を着ていてくれたらもう少しはっきりと写せたのにとか、いっそカラーで撮れば良かったとか、どうしようもないことを今は考えている。