叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

不安


モノクロームフィルムについて。

現像から帰ってきたものがないのにあれこれ言っても仕方がないことは分かっているが、その仕上がりが非常に不安である。

コントラストが低い、グレーが目立つような写真にはしたくなくて、フィルムもコントラストが高いと言われているものを選んだし、その上で露出もアンダーになるように意識して撮った。

ただ、このやり方が本当に正しかったのかは実に怪しいものがあって、スマートフォンの露出系アプリを参考にしただけだから、黒つぶればかりの写真になっていないとも限らない。

特にポートレートを撮るような時は、人間の肌が反射する光と服装が反射する光、はたまた環境が反射する光、一体どこに露出を合わせれば良いのか全く分からなかった。

モノクロは色が分からなくなるから撮りやすくて良いナと思っていたのは最初だけで、逆に色彩の美しさで目を誤魔化すことが出来なくなったことに気付いた時、これは実に難しいぞと戦慄する思いがしている。

例えば露出オーバーの写真に仕上がった場合、カラーであれば褪せた色が辛うじて残ってさえいればそれは風情で押し通せるけれど、モノクロだとグレーが多いだけの薄ぼんやりとした写真になってしまう。

カラーネガフィルムの帰りを待つ時は、マァ何とかなっているだろうと大きな気持ちで構えていられるのに、これがモノクロになると途端に不安ばかりが大きくなるのはどういうことだろう。

一応ネガフィルムだからある程度のラティチュードはあるだろうけれど、それがどのように写真に反映されているのか出来上がりを見ないことには何とも言えないのだ。

兎に角今は、戦々恐々としている。