10月頭の、鎌倉訪問時の写真。
使用したフィルムはILFORDのHP5。
以前Rolleiのモノクロフィルムで撮った写真が私のイメージとかけ離れていたので、モノクロフィルムに対する苦手意識が生まれていたのだけれど、今回はお気に入りが多かった。
ポートレート撮影を控えてケチケチシャッターを切っていたのが実に悔やまれる。
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先ずは海の写真を1枚。
モノクロームならではの階調が、よく凪いだ海と空の優しさを表現してくれている。
こういう写真が撮りたかったのだ。
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波打ち際に座り込んで、がんばれがんばれと応援しながら撮った一枚。
こういう写真を撮るには、やはりその時が来るのを待ち続ける根気が必要である。
それと諦め。
この写真にしても、もう少し良いタイミングがあっただろうけれど、なかなか難しい。
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網を繕う漁師。
港の設備がないので、漁に出るたびに車で船を海に引っ張り出したり、海から引き上げたりしなければならないらしい。
観光客が邪魔くさかろうな。
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写真の漁師さんが獲ったものではないだろうが、しらすをはじめとする鎌倉の海の幸をここで食べた。
生しらすを藻塩と生姜の組み合わせでいただいたことが未だに印象に残っている。
時間の経過とともにしらすに塩が馴染んできて味と食感が変化するのだが、それを愉しみながら飲む熱燗の実に美味しかったこと。
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男同士がふたりで漫然と海を眺めていたら気味が悪いものだけれど、女同士ならそんなこともない。
嗚呼、これも男女差別になるのだろうか。
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こちらも女ふたりだが、直立不動の体勢と水面に映る影のおかげでどこか意味ありげな写真になった。
ちなみに写真のトリミングについては私は大いにするべきだと思うタイプの人間で、この写真も大いにトリミングしている。
そもそも世界の一部を切り取ることで成立しているのが写真なのだから、それを撮る時にやろうが撮った後にやろうが五十歩百歩ではないか。
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湘南らしい風景。
電柱に無造作に干されたウェットスーツと、ノースリーブのワンピースを着た女性。
こういう写真をたくさん撮りたい。
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男は車道側を歩くのだ。
腕まで組んで、実に微笑ましい。
ホホエマシイネ。
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前回の反省を活かして全体的に露出オーバー気味を意識して撮ったのが良かったのか、フィルムらしい、モノクロらしい写真が撮れた。
この調子であれば、あまり明暗だとかコントラストだとかを気にせず撮っても良い結果が得られるような気がする。
次はいつ、モノクロを使おうか。