叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

新境地


私が撮るポートレートはどこまでもスナップの域を出ておらず、これまでは別にそれでも良かった。

だが、ここに来て少し真面目にポートレートを撮りたいという思いが出て来て、然もそれが室内撮りの、キャミソールやランジェリーを着てもらうようなセクシー系を撮りたくなっているからどうにも困っている。

これまで一緒に撮ってきたモデルさんに今更お願いするのは気が引けるし、最初から室内撮影OKというモデルさんは殆どいない。

信頼関係を築けていないカメラマンと密室でふたりきりにならぬのは、モデルさんからすれば自衛の為に当然のことではあるのだが、カメラマンの立場からすると初めましてのモデルさんに対して、最終的に室内撮影をお願いする為に、スナップ的な撮影をお願いするというのも何かチグハグである。

LINEのやり取りは何回以上してからデートに誘うのが良いとか、何回目のデートで告白するのが良いとかいう話にも似ていて、私はまどろっこしいのがあまり好きではない。

私自身はモデルさんに対して下心は抱いたことはないし、例えどのような状況下に置かれても性慾を抑えられぬような禽獣でもないのだが、これは相手のあることだから私が一人相撲をしたって何の意味もないことである。

何とか機会をを捉えて撮影に持ってゆきたい。