叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

価値観


他人と写真を撮りに行くということは殆どなく、ひとりで撮りに行くのが当たり前だったのだけど、今日は珍しく一緒に撮りに行ってくれる人がいた。

お昼に集合して腹ごしらえにカレーを食べて、カフェに行ってケーキを食べて、ここまでは別に真面目に写真を撮るということもなかったのだが、16時を過ぎたあたりから環境が一変した。

それまで顔を出していなかった太陽が、俄然輝き出したのだ。

しかも、ちょうど遮蔽物も何もない場所にいるタイミングだったから、わたくしが大好きな光を存分に撮ることが出来る。

昨日は構図だの色だのを大切にすると書いたけれど、良い光に勝るものはない。

一緒に行った人も光が大好きな人だったから、ふたりで大騒ぎしながらシャッターを切り続けた。

小魚が大型魚に襲われて水面に飛び出して来る現象をナブラと云い、釣り人はそれを見つけると大興奮する習性を持っているのだが、カメラマンは朝夕の斜めから入る光を見つけた時にその状態になる。

悦ばしい瞬間をいくつも持っているということは、それだけ人生に悦びが多いということで、実に素晴らしいことだと思う。

また、誰かと写真を撮りに行こう。

ひとりでは撮ることが出来ない写真を撮れるだろうから。