叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

秋風


どうにも涼しくなっている。

日中に出歩いてもそこまで汗はかかないし、夜はクーラーを入れなくても快適に眠れる。

今年はメディアがやたらと暑さを強調するせいで夏が長かったような気がしたが、やはり着実に季節は進んでいるようだ。

マァ、秋になったからといって特に悦ばしいということはなく、幾ら日中が涼しくても仕事には関わりのないことだし、写真を撮るにしても多少活動時間が伸びるぐらいで、ゴールデンタイムは逆に短くなってしまう。

むしろ秋は精神的に物悲しくなってしまうことが多いから、ちょっとばかり苦手なほうかもしれない。

冬が完全に訪れてくれればこの物悲しさも板についてしまって、これを愉しもうという気すら湧き上がってくるのだが、何事も過度期というのは辛さの方が先立つ。

ただ、この淋しさというものを何とか写真で表現出来ないかということは考えていて、それがモノクロフィルムにこだわって撮ることなのか、はたまた別の表現方法を使うのかは今のところ分からないけれど、やはりただ淋しがっているだけでは面白くないと考えている。

やたらと前向きになる必要はないが、後向きばかりでも人生が勿体無いのだ。