江ノ島でポートレートを撮りたいと思っていて、タイミングが合えば、とずっと話しているモデルさんもいる。
タイミングなんてものは合わせなければ合わず、家でぼんやりしていても未来永劫合うことはない。
江ノ島でのポートレートだって、双方のスケジュールや天候、コロナの情勢等、見送らざるを得ない要因があって実現していないのだが、最近宜しくないと感じるのは、費用のことを心配して動きが鈍くなってしまっていることだ。
お金を大切にするのは悪いことではないが、守銭奴のようになってしまっては人との縁を繋ぐことも出来ないらしく、この事実については愕然とせざるを得ないし、そうまでして繋ぐべき縁なのかと考えてもみるけれど、そうやって尽くを削ぎ落としてしまうと、人間として枯れてしまいそうな気がする。
だから、愚かしくも枯れてしまわぬように、もう一度撮影依頼を打診した。
スケジュールが合わなければそれで良し、台風が来てご破産になるかもしれないけれど、姿勢だけは前を向いていたいのである。