叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

京都遊撃戦


三重在住の私が、関東在住のモデルさんを京都で撮るのだ。

そも、私は鹿児島生まれで、この3つの土地には何の縁もなかったというのに。

これもポートレートが繋げてくれたご縁だと、いちいち感謝していてはキリがないけれど、マァ、不思議な話ではある。

溝畑さんとご一緒したのはもう2週間ぐらい前のお話で、お仕事で京都へゆく溝畑さんの予定が、たまたま私の予定と合致したのだ。



折しも、京の都は紅葉の真っ只中。

ロケ地は嵐山周辺にしていたので、ロケハンついでに紅葉を見てまわった。

紅葉は美しくて、それはそれで収穫だったけれど、このあたりでポートレートを撮ることは諦めた。

あまりにも人が多い。




そうなると私に出来ることはいつもの通り、ぶらぶらぶらぶらだけで、京都に行ってもこのザマ。

やはり人は、そのサガのようにしか生きることができないらしい。

それでも、溝畑さんが嫌な顔一つせず私のノープランに付き合ってくれたおかげで、とても愉しい時間を過ごすことが出来た。

もしこういうのを嫌うモデルさんがいて、私は無闇矢鱈と歩きたくありませんと言われたら、私は真実困ってしまうだろう。
     



吃驚するほどに京都らしさのない写真ばかりだが、少なくとも私は愉快だったから、それで良いのだ。




ここ迄でも十分愉しかったのだけれど、あまりにも京都感が無かったので、最後は嵐山の方に戻って、桂川のほとりで撮らせていただいた。

ロケハンで来たときよりは多少人も減っていたので、落ち着いて撮ることが出来た。





と、ここまで写真を並べてみて縦構図ばかりだったので、横構図も最後にまとめて載っけておく。

ブログに写真を載せる場合、縦横の写真が混在しているのは何とも見にくい。

それにしても、縦ばかりになったのは一体どういう心境の変化だろうか。







今回のポートレートは、段取りをつけたのも撮影の2日前というような急拵えの予定だったけれど、溝畑さんの懐の深さには助けられた。

やっぱり私はこのような撮影が好きなようで、またどこぞの知らない土地でポートレートをやりたいという思いが、少しだけ、本当に少しだけ頭をもたげてきている。

最後に、どうもこのテの日記を書くときに、モデルさんのことを褒める記述が出来ずにいるけれど、そもそも日記に起すことこそが最大限の賛辞であることを、ご承知おきいただきたい。