叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

birthday portrait


10月23日。

ポートレートモデルとしての美味さんが生まれた日であり、単純に私が産まれた日である。

美味さんのことは前から存じ上げてはいたけれど、私の作風とは合わぬ気がして、依頼は出さずにいた。


今回は、偶然というか、運命というか、誕生日が同じということに縁を感じて、撮影をお願いした。

撮影場所は三重県四日市の繁華街。  

夜の街にも人がだいぶ戻ってきていて、お世辞にもポートレートが撮りやすい環境ではなかったけれど、私にとってはいつも通り、うろうろしながらスナップをした。


四日市という街は好きになれないと思っていたけれど、ポートレートを撮るという場合においては、好きになれそうである。

毳毳しくて、好きになれなかった古めかしいネオンやカラフルな壁も、背景にしてしまえば絵になる。

それにしても、派手な背景に負けない目力と、お髪である。







深夜の駐車場遊びも、人の少ない環境だからこそ捗る。

このあたりでは、もう全く美味さんのペースで、私はただ撮らせていただくという感じになっていた。








夜らしい、ざらりとした質感の写真も撮れた。

リュックサックを背負っていると、家出少女感が強い。

次は、全編家出少女をテーマに撮ってみようか。







普段あまり撮らないような雰囲気の写真ばかりのところに、こういう一枚もあって、少しほっとしている。


今回、少しばかりの縁を頼りに、 birthdayportraitを撮らせていただいた。

このような偶然はそうあるものでもないし、何かを始めるためには、こじつけのように思えるきっかけも、時には必要なのだ。

私は誕生日の度に、この日のことを思い出すだろう。

モデル2年目の美味さんに、ますます幸多からんことを願って。

happy birthday!