叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

啓蟄


啓蟄にちなんで、この春にはそろそろポートレートを再開しようと思っている。

とはいえ、これまでと同じやり方にしたのではまた早晩飽きてきまうことは明確だから、今回は多少やり方を変えてみようと思う。

先ず撮影にあたってはモデルと打ち合わせを行い、ロケーションやイメージについてが私からの一方通行にならないように心掛ける。

今までは場所も撮り方も私が全て決めていて、良くも悪くも私の嗜好が反映される写真ばかりになってしまっていたし、一緒に作品を創り上げるという視点が欠けていたように思う。

作品の共有についても、現像されたデータを私がセレクトして送りつけるのではなく、その時に撮った写真の全てをモデルにも共有して感想をもらうようにする。

もし頻繁に撮影する機会があるのなら、写真をプリントして一緒にあーだこーだと語り合うのも良いかもしれない。

そして最後に、今後はよほどの荒天でない限り、曇ろうが多少雨が降ろうが約束した日に撮影をする。

今までは天候が悪いと撮影を中止したり先延ばしにしたりしていたけれど、今は黒白フィルムを使うことを覚えたのでそれを使えば良いし、与えられた条件下で最善を尽くし撮影のバリエーションを広げることも覚えなければならない。

いかなる状況においても撮ることで撮影そのものを日常の一部にしてしまえば、モデルとのコミニュケーションも自ずと増えるだろうし、一緒に作品を創り上げるという意識も醸成されるだろう。

フィルムを使うとかストリートで撮るとか、撮影のスタイル自体を大きく変えるつもりはないけれど、私のスタイルをモデルと共有してトライアンドエラーを繰り返せば、写真そのものには多少変化が現れるのではないだろうか。

後は、モデル探しを頑張るだけだ。