昨日、某氏夫妻と一緒に川辺に行った。
いや、一緒に行ったと云うのは語弊がある。
便乗した、お邪魔虫になったと云うのが正しい。
日本語は誤謬なく使われねばならぬ。
本来の目的だったウッドデッキのニス塗りの手伝いは既に終わっていて、それは多分に予期されていた事態でもあったが、結局はお菓子を買って終わった。
ただ、初めてカップルフォトを撮らせていただいた。
これは私にとっては初めての出来事。
今まで全くの素人を真面目に撮ったことがない訳ではないけれど、気心の知れた某氏夫妻と云うことでヘンな緊張はしなかったし、お互いにリラックスした感じで撮れたと思う。
ただ、カップルフォトはやはり難しく、ピントは両人に合わせなければならないこと、多少はポージングをしてもらわなければならないこと、シチュエーションを常に変化させねばならないこと、具体的な完成イメージを常に念頭に置いて撮らねばならないこと等、考えなければならないことが実に多かった。
そしてこれは何度も繰り返していることだが、やはり完成した写真をその場で被写体と共有出来ないフィルムカメラで撮ることは、カップルフォト撮影においては致命的な欠点になり得ると思う。
特に被写体が撮られ慣れていない場合、完成イメージを共有出来るか出来ないかによって、撮影のモチベーションに大きな違いが生まれる。
今後見ず知らずの人間のカップルフォトを撮ることはないだろうけれど、具体的に何が難しいのかを知ることが出来たのは実に有用な経験だった。
今はただ、某氏夫妻にある程度まともな写真が渡せることを祈るばかりである。