叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

呆然


結局、某人からの連絡は途絶えてしまった。

私は聖人君子でも悟った人でもないから、ああさうですかと簡単に諦めることは出来ずにいるけれど、この状況を打開する方法がない以上、このご縁はこれまでだったと自らに言い聞かせるしかない。

それにしても、再会の具体的な日時まで約していたというのに、一体彼女にどのような心境の変化があったのだろうか。

余りにも突然過ぎて、このまま待っていればひょっこりとまた連絡が来るのではないかなどという、淡い期待を心の片隅から消せずにいるのもまた事実である。

そして、自分でも不思議に思うのだが、今は連絡が途絶えたことに対する怒りよりも、一朝にして変遷してしまった人間の心理の脆さに対して呆然とする気持ちの方が強い。

長い人生の中で取りこぼしてしまった縁なんて幾らでもあるのだろうが、これほど失う事が惜しいと思える縁に出会えることも今後なかなか無いだろう。

何はともあれ、12月の予定はまた一から組み直さねばならなくなった。

それはそれで愉しくはあるけれど。