仕事終わりに、名古屋まで飛び出してきた。
思えば、美味さんとの撮影はいつも押っ取り刀で、前々から計画して準備万端ということはなかった。
マ、美味さんに限らず、全てのモデルさんに対して概ねそうではあるけれど。
薄暮から夜にかけての撮影になってしまって、我が愛機には非常に辛い状況になってしまったが、灯りを拾いながら撮ってゆく。
釣り用語で言うところのランアンドガン、良いと思うところを打っては移動し、打っては移動して、気付けば名古屋駅から大須の辺りまで来てしまっていた。
決め打ちできるような場所を知っているわけではないから、どうして歩いて探さなければならないのは、モデルさんに対しては誠に申し訳ない。
さて、肝心の仕上がりについては、フィルムだから今の時点ではなんとも言えない。
暗がりでも思ったより写っているのか、思ったより写っていないのか。
iso800とiso400の差はどれぐらいあるのか。
全ての結果はこのフィルムの中に入っていながら、今は見ることさえ出来ないのだ。
まさに、人生のようではないか。