この私がわざわざ朝風呂まで入るようなことまでしたのだから、起き抜けは体調が良かったのだ。
それが、ひとしきりホテルの部屋でだらだらして、さて今日も元気に遊ぼうと思っていたのに、浜名湖遊覧船に乗ったあたりからどうしようもない睡魔が襲ってきて、浜松駅に向かうバスの中でもずっと眠っていた。
このまま回復しなければ、今日の日記の内容はやはり夜勤明けに旅をするべきではないという痛切な反省になるはずだったのだが、浜松駅行きのバスの中で眠ったのが良かったのか、その後はすっかり元気を取り戻すことが出来た。
浜松駅のひとつ手前のバス停で降りて、大河ドラマで話題の浜松城を見物して、駅までの道中にあった商店街のバザーを冷やかして回る頃には、写真を撮る元気まで出てきていた。
極めつけはその足で中田島砂丘まで行ったことで、元気を取り戻してさえいれば、片道5kmぐらい歩いてゆこうと判断するのが私である。
中田島砂丘は初めて行ったけれど、やたらと風が強くてカメラに潮風が付くようだったから早々に退散した。
それにしても、やはり旅はよろしい。
いつまでもどこまでも、電車に乗って遠くに行きたいという欲求がまた再燃してしまった。
夏は鹿児島に帰ろうと思って既に飛行機のチケットを取ったけれども、せっかく青春18切符が使える時に実家でごろごろしているのも勿体無い気がして来た。
日常が続けば旅が恋しくなるし、旅ばかりしていると日常が恋しくなるし、これだけあれば他を顧みる必要がないというような倖せを、私は未だ見つけられずにいる。