叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

ふらり


昨日はやたらと働かされて、全く疲れてしまった。

まだ十分には追いつかないところにさらに作業が追加されてしまって、もう殆ど泣きそうになりながら仕事をした。

当然遅れてラインはどんどん後ろの方に流されてしまうから、どんどん呼び出しボタンを押して作業を手伝ってもらう。

そのこと自体は悪いことではなくて、いちいち慰めてはくれるけれども、人並みの作業が出来ぬことはやはり自尊心が許さないのだ。

来週以降もこの仕事をすると思うと少しうんざりしてしまう。

せめてストレス発散でもせねばと思って、今日は浜松までやって来た。

京都と江ノ島も候補に入れたのだが、夜勤明けの身体で行ってもどうせ愉しめぬだろうと思い直して、存外近い場所にあった浜松に落ち着いた。

大人のひとり旅とでも言おうか、温泉旅館に泊まって夜は鰻を食べて、実にのんびりした旅の道中である。

鰻は大好きだけれど、おそらく1年以上食べていなかったから、贅沢にも鰻丼と白焼を頼んで、清酒もいただいた。

白焼についてはわざわざ卓上の七輪までついてきて、九割ほど焼いてありますから後はこれでお好みの焼き加減でどうぞという丁寧さで、薬味も塩、山葵、生姜、にんにく醤油と、至れり尽くせりだった。

正直なところをいえば、私は自分で焼くというのを実に面倒に感じてしまうタチで、特に熱燗片手にちびちびやっている時などは煩わしくて仕方がないのだが、今回の白焼を炙って食べる方式に限れば、いつでも新鮮な鰻の脂を堪能できるという点で実に素晴らしいと感じた。

薬味については、にんにく醤油も変わり種という点では美味しかったけれど、やはり王道の山葵塩が、鰻の味を堪能出来るという点でベストだと思う。

鰻がこんなに川を感じる魚だとは思わなかった。



お腹いっぱいになった後は、特にすることもないので部屋でごろごろしている。

温泉には、気が向いたら入ろうかな。