叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

物欲


程度の良いⅢaが、フラッシュバックカメラというカメラ店のホームページに出品されていた。

私はⅡ型と心中するつもりで、その美点も欠点も尽く愛してゆこうと思って、これまで慾望には蓋をしていたのだけれど、Ⅲaに出て来られるとそれが大いに揺らいでしまう。

Ⅱ型の欠点をあえて挙げるとすれば、ブラックペイントのボディが傷つきやすく汚れやすいことと、最速1/500のシャッタースピードでは、f12.5までしか絞れないズマールが実に使いにくいことがある。

汚れはセーム革で拭いてしまえば取れるが、小傷については今もどんどん増殖中で、ある程度慣れてはしまったものの、シルバークロームのⅢaは傷が目立たなそうでいいなと思ってしまう。

シャッタースピードについては、レンズをエルマーあたりに変えてしまえばもっと絞れるから解決するのだが、描写的が気に入っているズマールを手放す気はなく、1/1000のシャッタースピードを備えたⅢaがあれば、日中でも多少まともに撮ることが出来る気がしている。

ただ、バルナックの1/1000はおまけ程度だというし、Ⅲaについているスローシャッターとか、ストラップホールとかは無用の長物だから、使いもしない機能が付いたカメラを今更買うのも気が引ける。

そんなこんなで悩んでいるうちに、あの機体さっさと売れてしまわないかしら。