叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

軽重


今日はひたすら、インパクトドリルを使ってボルトとナットを打ち込み続けた。

まだ工程の中の一部を摘み食いしているような感じだから大して忙しい訳でもなく、むしろ手持ち無沙汰の時間が多いのに、油断すると時々失敗する。

その度にボタンを押して職制を呼び、さっさと手直しをしてもらう。

失敗をしたら呼べというのはかなり徹底していて、なんだかんだと自分で機械の修理をしていたデンソーの時とは大きな違いである。

このあたりは実に気が楽だ。

そして、まだまだ失敗するとはいえ、実にお気楽な作業をやっている訳だが、そんな作業の集積で、あの立派な車が出来上がってしまうことに驚きを禁じ得ない。

中には高度な技術を必要とする工程もあるだろうし、私がやっている作業もベテランがやればもっと効率良くやれるのだが、車を作るということを、私程度でもやれる程度の作業に落とし込んでいることが素晴らしいと思うのだ。

自動車産業が日本の基幹産業のひとつであり、多くの雇用を生み出していることの理由が、少し分かったような気がする。