叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

戦さと云うものは

古来、これで十分という状態で挑めた戦の試しなどない、というわけで、資金も、時間も、体力も、天候も、全てが万全の状態で旅をすることなど出来ないのだけれど。


昔は、そう考えて、考えるより先に、飛び出していたのに、今は全てに万全を期すことが出来ないことを言い訳にして、お茶を濁している私がいる。


賢くなったのか、熱意がなくなったのか。


もう少し阿呆だと思っていたけれど。


旅をすることと同じぐらいに、写真を撮ることに拘りだしているということもある。


気持ち良く写真を撮るためには、やはり晴れていることが望ましいから、旅先の天候を必要以上に気にするようになってしまった。


それに、写真を撮ることだけなら、別に旅に出なくとも近所で出来るのだ。


そして、旅の大きな愉しみだった飲酒も今は躊躇している。


飲めば、翌日は全く潰れてしまう覚悟をしなければならないのだ。


旅に出て、写真を撮ることも叶わずに、酒にやられてしまうことを良しとするほど、刹那の愉悦に溺れるつもりはない。


人間の嗜好というものがここまで大きく変わってしまうとは思わなかったと半ば呆れつつも、あまり愉快な心持ちではないのも確かである。


どうしてやろうか、どうしてやろうか。