叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

双璧


湘南に来ている。

部屋でだらだらと過ごしていればあっという間に過ぎてしまう時間も、有意義に使えばこんなに遠くまで来ることができるのだ。

その分金はかかっているのだが、そんなことはいうだけ野暮である。

実を言うと、予定していたポートレートはモデルの家族がコロナに罹ってしまったとのことで、誠に残念ながら中止になってしまった。

昨日の時点では本人に症状は出ていないということだったが、きちんと連絡を入れてくれたことは実にありがたいし、ポートレートが急にキャンセルになったところで私の行動にさしたる変化はなく、そもそも湘南という私にとっては京都と双璧を成す大好きな場所に来ているのだから、多少予定が狂ったところでなんの痛痒も感じない。

多少フィルムの消費が減るかなと思っていたのに、シャッターを切る指が止まらずに困ってしまうほどだった。

今日も相変わらず人が多い江ノ島の内部には入らなかったけれど、片瀬の浜から海岸沿いを歩きつつ、今日は珍しく稲村ヶ崎を越えて鎌倉駅まで歩いた。

これだけの距離を歩けば、何枚も何枚も写真を撮ることができるのは当然である。

夜はいつも通り横浜まで来て、パーチで夕食をとりながらこれを書いている。

明日は本当に、ポートレートを撮る予定。