叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

愛着


先日試写に持ち出して作例も載せたズマール、やはり凄まじいまでの安心感を私に与えてくれた。

10年も20年も付き合ってきたわけではないけれど、あちこち連れ回してざっと3,000枚は写真を撮ってきたズマールだから、それが手元にあるという安心感は言葉には尽くし難いものがある。

オーバーホールなったズマールは絞りの動きも実にスムーズになっているし、沈胴のロックもしっかり掛かってくれる。

それに分解した時に清掃もしてくれたのだろうか、レンズが以前より綺麗になっている気がして、いよいよ嬉しくなってしまう。

これさえあれば私に撮れぬものはないと思うし、ポートレートを撮る時も自信を持ってモデルと対峙することが出来る。

私自身、他の撮影者に比べればレンズの市場価値とか写りとかそういうものに無頓着であるという自負があったのだが、今回の売ったり買ったりを繰り返した騒動の中で、それは単なる自惚れだったことに気が付いた。

信頼に足るレンズを一本所有することこそが撮影者にとっては何よりも重要であるということを肝に銘じて、二度と同じ過ちを犯さぬように心掛けたい。