叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

朝令暮改


自分を納得させられるだけの言い訳が未だに見つからないのだけれど、エルマーは二軍に引っ込めてズマールを一軍に昇格させることにした。

と言っても、以前所有していたズマールは既に何処ぞの誰かの手に渡ってしまっているから、また別の個体を買い直したのである。

何故たったひと月でこのような事態に陥ってしまったのかと言えば、写真の色味やゴーストやフレアの出具合がどうにも気に入らなかったからである。

色味が気に入らないのは、いつもと同じラボに現像を依頼してる以上レンズを変えなければどうにもならないし、ゴーストやフレアについては、ズマールのものなら許せたのに何故かエルマーのものは許せない。

どちらも殆ど感覚的なものだから使っているうちに慣れるかもしれないとも思ったが、横浜旅行の写真で芽生えた違和感は今回の年末年始の写真でも払拭出来なかった。

こんな気持ちで今後も写真を撮り続けることはとても出来そうになかったので、断腸の思いでまたズマールに手を出すことにしたのだ。

今回はメルカリで良さそうなものがあったので、オーバーホール前提で購入してみたのだが、試写をせぬ状態ではまさに大当たりと言って良い品を手にすることが出来た。

鏡胴の部分はピッカピカだし、ガラスも素人目には殆ど傷や曇りはないように見えるし、ピントヘリコイドの動きも申し分ない。

あえて文句をつけるとすれば絞りリングの操作感が若干軽いというのと、指標の色が抜けていることぐらいである。

そうは言いつつも写りに関しては未知数だから、またしてもすぐ手放すことになるのかもしれないのだが、オールドレンズを使う人間の業としてそこは諦めなければならない。

オールドレンズの旅は一体いつ終わるのだろうか。