叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

センス


私の友人に、とても良い写真を撮る人がいる。

前にその人と桜の季節の京都をスナップして回ったことがあるのだが、同じ場所で同じ時間に撮ったとは思えないほどに良い写真ばかりで、写真の巧拙などというものはトドのつまり作風の違いでしかないと考えている私でさえ、素直に上手だと感心してしまった。

さらに言えば、彼女は友人カップルや家族などのポートレートも撮っていて、それもまた上手い。

たとえ気心の知れた関係性だとしても相手はズブの素人なのだから、撮影場所の選定からポージング、表情の管理など余程難しいと思うのだが、一体どのようにすればあのような良い写真が撮れるのだろうか。

彼女の写真を見ていると、そういう言葉で片付けてはいけないと重々承知しつつも、写真というものは結局センスのアルナシで決められてしまうのだと思わざるを得ない。

であるならば、どう贔屓目に見てもセンスを持ち合わせていない私としては、せめてそのセンスの良い人がどのような思考で以て写真を撮っているのかを知らなければならない。

少しでも写真そのものは長くやっているけれど、一緒に撮り歩くような人は殆どいないから、今後はもう少しそういう人を増やしてみようと思う。