叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

口開け


昨日に引き続き懐かしい人と会った。

こちらも最初の出会いから10年ぐらい経っていて、当時彼女は高校生、私は大学生だった。

出会った当初から何と呼べば良いのか分からない関係性だったけれど、もう10年も経てばただただ友人と言ってしまえば良いのかもしれない。

久闊を叙するためにわざわざ川内まで出掛けて行って、新年の御馳走を兼ねて鰻を食べた。

鰻をつつきながら、当時はふたりとも飲むことが出来なかったお酒をちびちびやるというのは実に不思議な感覚である。

十年の空白の間にお互いが身を置いている環境は大きく変わってしまったけれど、人生と向き合う時の基本的な姿勢とか、人間とのコミニュケーションの取り方とかは殆ど変わっていないようで、長いブランクを全く感じずに心地良い会話を愉しむことが出来た。

これは昨日も感じたことだが、私の周りには自分の人生を面白がって生きている人間が多いようで、だからこそ私はその人達の話を聞きたいし、またそういう人たちは私の話もよく聞いてくれる。

話の殆どがただの愚痴や近況報告であったとしても、言葉の端々に感じる人生への前向きな姿勢が私を元気にしてくれるのかもしれない。

今後もそういう人たちと愉快に話が出来るように、私自身も人生を最大限愉しんでいこう。

心からそう思えた一日だった。

ここからは蛇足、今日行ったお店は予約が出来なかったから少し早めに着くようにしたのだけれど、我々が一番乗りの客だったようで、新年営業初日の口開けの客になれたというのは何とも縁起の良い話である。

それなりに良い年になるのかもしれない。