叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

誤解


多くの人は旅というものが無条件に愉快だと考えているようだが、私の場合はそうとばかりも言い切れないのだ。

今回の旅についても、愉快な点が全く無かった訳ではないものの、トータルでみると何処か心にしこりが残るものになってしまった。

しこりの最も大きな原因は思うように写真を撮れなかったということで、天候そのものもはさして悪くなったけれど冬の日の短さのせいでどうしてもチャンスタイムが短かった。

冬の季節に十分に写真を撮りたいと思えば移動日を含めて2泊3日は最低限確保しておくべきで、休みのスケジュールからいえばそれは充分可能だったのに、それをしなかった自分に腹が立っている。

日の短さという点で言えば、電車での移動時間についても殆どが暗闇の中を走ることになってしまって、車窓からの眺めを愉しむことが出来なかったということもある。

そういう手持ち無沙汰の時間が増えてくると、たとえ旅先であっても心の隙にあまり宜しくない自省や煩悶という感情が染み込んできて、それに勝る愉しみがあればまだ良いのだが、今回はそこまでの愉しみを見つけられなかった。

次の旅は長期連休を十分に使って、どこかにゆっくりと腰を据えて周辺を撮り歩くということをやってみよう。

私自身が変化しているというのなら、旅のやり方もまた変えてゆかねばならない。