叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

ふたり


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写真集企画第一弾。

第二弾があるかは知らない。

これは今年の夏に七里ヶ浜で撮った写真。

ふたりの女性が直立しながら海を眺めていて、ちょうど足元の海水にその姿が写り込んでいたから反射的にシャッターを切った。

正直なところ撮りたかったのはそれだけだが、実体と影をバランス良く配置することは意識している。

ちょうどモノクロームのフィルムを入れていたから、どこかシュールで意味ありげな写真になったのは完全に計算外。

それにしても写真で切り取った限りでは、ふたりともやたら姿勢よく立って海を眺めているだけのように思えるけれど、実際はどうだったのだろうか。

撮った本人もこの前後に彼女達が何をしていたのか覚えていないのだから、全くどうしようもないのだけれど、1枚の写真からいろいろと想像を膨らませるのも愉快である。

私のように誰が見ても美しいと感じるものは撮らないタイプの人間については、その分かりにくさを何かで補ってやらねばならない。

それにきょうかんしてもらえるかどうかは、また別の話になってしまうのではあるが。