叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

小旅行


片道2時間をかけて、前の職場で一緒だった人たちとの酒席に出掛けた。

最初はあまり気乗りしていなかったけれど、それなりに長く一緒に過ごしていた人たちということもあって話も盛り上がって、終わってみれば愉快な時間になった。

私のような根無し草は、色々なところに知り合いはいるけれども、そこから離れてしまった後まで付き合いがある人というのはなかなか居らず、そう考えれば例え片道2時間掛けて行く必要があるとしても、そのご縁は大切にしてゆかなければならない。

人間は、それがプライベートの時間であったとしても、自分が好きなことばかりをして生きてゆくことは叶わないのだし、例えそれが出来たとしても、そればかりでは実にツマラナイ人生になってしまうだろう。

期間工という仕事は特に他者との交流を持つ必要のない職業ではあるけれど、自分とは異なる思考をする人間を知るためにも、それによって自分の人生の幅を広げるためも、余り辛くならない程度には誰かと付き合ってゆきたいと思う。

最後に、帰りの電車で引き出し式の席で隣同士になった若い女性、私が席を引き出そうと手を伸ばした時に彼女も同時に手を伸ばしたので、ちょっと手と手が触れ合いそうになって少し気まずかったのだが、それでもとても素敵な笑顔で笑いかけてくれて、そのまま隣に座ってくれた。

私のような、基本的にいつも淋しい人間は、このようなことがあるだけで明日からも生きてゆける。

ありがとうございました。