叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

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期間工という仕事は誰でも出来るという話が、主に期間工の側から卑下したような口調で語られることがある。

確かに仕事の内容を頭で覚えるのには恐らく5分もあれば十分だし、半日もあればある程度身体も頭で覚えた通りに動かせるようになるだろう。

だが、それを仕事として一日中続けること、そして二交代勤務をこなすことが誰にでも出来るかと言えばそうは思わない。

私が今の職場に入ってから、既に数名は適性なしとして更新を停止されてしまったし、数名は身体の不調を訴えて自分から辞めていった。

辞めていった人たちが特別に不器用だったとも不真面目だった訳ではなく、兎に角この仕事そのものが合わないという感じだった。

やはり期間工を続けるためには、基礎的な体力と身体の特定の部位だけを使い続けてもそこが故障しない強靭さ、そして少しのことではへこたれない精神の強さが必要なのだ。

とはいえ、それらがべらぼうに高水準で求めれている訳ではないのだが、誰にでも出来るというのは流石に卑下し過ぎていると思う。

何より、日本の重要な産業を支えていることは確かなのだから、そこは大いに自信を持ってゆこうではないか。