叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

拘束


カメラを持たぬ外出ということをやらない。

いつも、カメラと予備のフィルムと、財布とスマートフォンの予備バッテリーが入ったショルダーバッグを持ち歩いている。

両手が塞がらないからいつでも写真を撮ることが出来るし、装備が軽いから疲労が少なく、どこまでも歩いて行ける。

そんな軽装を、今までは自由の象徴とすら捉えていたのだが、ふと、それに拘るあまりに私の行動が拘束されてやしないかと思うようになった。

というのも、その格好では通用しない場所に出掛けることを忌避するようになったのだ。

もしかすると、その軽装を諦めることでさらに世界が広がるかもしれない。

本当の融通無碍とは、その場に応じて自分の考えや状態を最適化してゆくことだと思っているのだが、今のところの私はどうも凝り固まっている。

この前サイクリングを少しやってみた時に、カメラを諦めることで見えてくる世界がもっとあるのではないかと改めて感じた。

せっかく趣味として愉しんでいる写真を制限する必要はないのだが、その広がった世界から写真に還元出来ることもあるのではないかと思う。

特にスランプ、というのではない。