叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

鏖殺


依然机周りの片付けを実行している訳だが、よくも今まで保存しておいたものだと感心してしまうようなものが次から次へと出て来る。

酷いものでは、小学生の頃に貰った色紙まで出て来た。

親の仕事の都合で、大体3年に1回のペースで転校していたから、その度に貰う寄せ書きの類いも中々の数に上る。

私自身、思い出を大切にする人間では無いから、ただの物臭さによって辛うじて生き残っていた彼等を、今回は鏖殺してしまうことにした。

今となればひたすらに微笑ましい、まだ純粋だった頃の私に対する旧友のメッセージを読んでいると、人との向き合い方についてもう少しやりようがあったのでは無いかとも思うけれど、最早全ては手遅れである。

当時スマートフォンがあれば、LINEがあれば、なんてことは考えるだけ無駄で、私は所詮人間と向き合うのに向いていないのだろう。

これだけ手軽に人とコミニュケーションが取れる時代になっても、私は相変わらずなのだから。