良い写真を撮る為に機材などは関係がないと言う人が少なからずいて、私自身もいつかそんな境地に達したいと思わないこともない。
ただ、そんな境地に達してしまえば、写真を撮る行為がツマラナクなってしまって、遂には写真を撮らなくなってしまうだろうとも思う。
私に関していえば、今のところII型で撮ることがとても愉快だし、それにニッケルメッキのレンズを組み合わせることにたまらない悦びを感じている。
だから、良い写真を撮るのに機材は関係ないのでしょうと、今流行りのオールドコンデジを渡されても面白くないし、逆に最高性能を誇るフラッグシップ機を渡されても持て余してしまうだけだろう。
私が思うに、写真に機材は関係ないよ、と嘯く人の一定数は、機材が本当に何でも良いと言っているのではなく、最新の高機能カメラを所有する必要はなく、自分の好きなカメラを使えば良いのだよと言っているだけのような気がする。
全て撮影者は、他人の意見はせいぜい参考程度にとどめておいて、何よりも自らが写真を撮っていて愉快だと思える機材を見つけるべきだと思うし、それが出来た私は相当倖せな人間なのだと、最近は心から思っている。