叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

肌色


夏季休暇中に、肌色の多い撮影をしたと書いた。

より具体的に申せば、ホテルの一室を借りてモデルにランジェリー姿になってもらった上でポートレートを撮ったのだが、これが想像していたよりも実に痛快かつ愉快だった。

私の基本的な撮影スタイルといえば、往来を歩く人たちを写真に収めるストリートスナップで、たまにポートレートを撮る時もこれを踏襲していた。

ただ、最近はストリートスナップ的なポートレートについては、わざわざモデルを使って往来で撮る必要性を感じなくなっていて、もっと女性の美しさにのみフォーカスした写真を撮ってみたいと考えていたのだ。

そういう思いが積もりに積もって、今回初めてランジェリー姿を撮るという試みをしてみたわけだが、手の届く範囲にある女性の美しさを如何に撮るかということに集中する撮影は、普段のストリートスナップ的なポートレートとは全く別の体験を私に与えてくれた。

ランジェリー姿の女性を撮るということについては、ある一定の不快感を持つ人や男性の下心を疑う人もいるだろう。

ただ、私が女性ならではの体の曲線とかしなやかさに美しさを感じ、それを自らの手で写真に収めたいと思ったのは紛れもない事実だし、下心云々については、実際の場に立ってしまえば如何に美しく写真を撮るかに集中してしまって、それを思い出す暇もなかった。

こういう撮影が私のライフワークになることはないだろうけれど、いつものスタイルに飽きてしまった時はたまに取り入れると、また新しい気持ちで写真に向き合うことが出来る気がする。

今回は実に良い経験をすることが出来た。