叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

邂逅


昨日の味仙の帰り道です。


指がすらりと長く、目のぱっちりとした可愛らしい女性の挙動から、目が離せなくなりました。


乗降する乗客を目で追う、隣の人のスマートフォンを横眼で覗き込む、私の後ろの景色を眺めるなど、兎に角目の動きが忙しいのです。


それが挙動不審というのではなく、意思を持って目を動かしているというのが感じられ、私は彼女の目の動きを追ってしまっていました。


私は、公共の場であり方というのは、彼女のように、絶えず周囲の状況に目を配るべきだと考えています。


日本というところは、基本的に他者から突然危害を加えられるという機会が少ないところですから、電車の中でもスマートフォンや本に没頭したり、大口を開けて寝ていたりする人が多く、私もそのひとりではあるのですが、本当のことを言えば、どこに危険が潜んでいるか分からない状況の中で、全くの無防備になってしまうのは、褒められたことではありません。 


もちろん、彼女がそういうことを考えてきょろきょろしていたとは思いませんが、彼女の行動がそんな私の思考と照らして、とても好ましい印象を私に与えたことは事実なのです。


実を言えば、ずっと微笑みをたたえていた彼女の目がとても魅力的だったので、わざわざこうして書いているということを、正直な私は告白いたしますけれど、私も折に触れて我が振りを見直してゆこうと思います。





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