叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

押っ取り刀

最近よく宣伝をやっている、桜のような僕の恋人という映画、カメラマン志望の主人公がフィルムカメラを使っている。

これを機にフィルムカメラブームがまた来ないかしら。

スマートフォンのような手軽さや、一眼カメラのような高機能はないけれど、恋人や家族の日常をいつもより手間とお金をかけて印象的に撮るという面では、フィルムカメラは最適だと思うのだ。

マァ、別にそのことは良い。

朝起きて、見るともなくInstagramのストーリーを見ていたら、名古屋あたりは桜の開花が結構進んでいるらしい。

本当は、来週桜ポートレートをする予定だったが、その時には既に散ってしまっているかもしれないという懸念と、今日の好天を言い訳にして、モデルさんに急遽予定を繰り上げていただいた。

場所は山崎川。


地下鉄の新瑞橋駅から瑞穂区役所前駅まで、沿道はずっと桜並木で、五分咲き、七分咲き、満開の桜が所々にあって、全体のイメージとしては、存外咲いている。

来週も暖かい日が多いらしいから、1週間も経てばそこそこ散ってしまっていたのではないか。

己の勘を信じて良かった。

モデルさんは、名古屋のリベさん。

リベさんとは古いので、もうお友達を撮るような感覚。

フィルムというものは、撮影と現像のタイムラグを愉しむものだが、とりあえずフジの1本だけは現像した。

ピントが驚くほどに合っていないのは、DⅡでポートレートをやるのは初めてだったからだろうか。

多分、フレーミング用の窓だけ見てフォーカシング用の窓を見ずにシャッターを切るからだろう。

ピントを合わせていないのだから、それは合わない。




それでも、この時期にしか撮れない写真を撮ることが出来て非常に嬉しい。









何が起こるのかが分からぬのが人生とはいえ、来年の今頃は十中八九、三重にはいないだろう。

私にとってのポートレートは、自身の足跡を残すようなものなのかもしれない。