旅のもちもの
お前はまた出かけているのかと怒られそうだけれど、経済復活の魁となるのだ、私は、と思ったり。もう少しすると梅雨に入って出かけ辛くなるし、梅雨が明けると暑くなって荷物が増えるし、今が鞄ひとつで出掛けられる最後の時期なのだ。
大して汗もかかない季節、一泊2日程度の旅行なら、5ℓのカメラバックにカメラと充電器、財布、文庫本、ポケットのスマートフォン、ハンカチだけあれば事足りる。
今どきカプセルホテルにもアメニティグッズは揃っているのだから、細々持っていくだけ無駄である。
着替えないなんて、まぁ、汚いというような人とは仲良くなれないと思う。
そんなだから、彼女が出来ないんですよという声が聞こえてくるけれど、写真を撮ること、居酒屋へゆくことを旅の第一義としている私としては、身軽で、これが良い。
信州松本の街並み
そういえば、長野県は初めて訪れる。松本駅で降りると、まつもと〜まつもと〜と妙な抑揚のコールが続いている。
とりあえず松本城へ行くことにして、城下町をを縫うように歩いた。
山が近い、ベンチが多い、トイレが多いという印象で、観光地としてはとても利便性が高いのではないだろうか。
そして、民家のそこここに、私の大好きな花がたくさん咲いている。
花が咲く季節なのだと言われてしまえばそれまでだが、どれも見事な大きさで、よく手入れがされていた。
松本城へゆく
ぶらぶら歩いていると、すぐに松本城に到着する。新型コロナウイルス対策で中に入ることは出来なかったが、城マニアでもないので、外から写真を撮れれば十分。
ちなみに松本城は、現存12天守の中でも特に国宝に指定されている5つの城のひとつである。
他の国宝5城のうち、姫路城、彦根城、犬山城は既に訪れたことがあるので、あとは松江城を残すのみとなった。
その後、土地の神社である松本神社と四柱神社にもしっかり詣でて、旅の安全を祈願した。
昼食はお蕎麦を
せっかく長野に来たのだからお蕎麦を食べたいなぁという思いと、喉が乾いたから中華でビールもいいなぁという思いを戦わせながら、昼食のお店をぐるぐる探し回った。結局はお蕎麦を食べたい派が勝利して、偶然見つけた蔵の花さんで昼食を摂った。
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せっかくならば山菜もと思い、山菜の天ざるを注文。
貸し切り状態の静かな店内に、まさしく私用の天ぷらを揚げる音が聞こえてきて、大変心地よかった。
お蕎麦も大変美味しかったが、初めて食べた山菜の天ぷらがこれまた美味しい。
惜しむらくは、美味しさを表現する語彙を私が持っていないことだった。
松本の名店、きく蔵
さて、いよいよ夜の部。昼食でも、お酒を飲みたかったけれど、アルコールに弱い私のこと、万全の状態で夜を迎えるために控えたのだ。
開店と同時、17時半に向かったのは、松本市の名店と名高いきく蔵さん。
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予約はしてあったのだけれど、外の張り紙を見て唖然とした。
県外からのお客さんはご遠慮ねがいます、とある。
言わなければバレもしないだろうが、どうもそういう気にはなれないのは、全く嘘のない心でお酒を飲みたかったからだ。
断られたら他を探そうと思い、おそるおそる県外からやってまいりましたと告げると、おじいちゃんの大将が、まぁ、張り紙はしてありますけれど、と苦笑いしながら招き入れてくれた。
よかった、これで、すっきりとした気持ちで飲むことができる。
何はともあれ清酒と、名物だという馬刺を注文した。
馬刺しは醤油だけだと若干の臭みを感じたが、薬味を入れるとそれも消えてしまい、大変美味しかった。
次に頼んだのが山賊焼きと山菜の天ぷら。
揚げてあるのになのに焼きとは、と思わざるを得ない山賊焼きは、パリパリの衣が大変美味しい。
山菜の天ぷらはウド、タラの芽、コシアブラの3種。
コシアブラという山菜は初めて食べたが、山菜独特の苦味と香りが比較的強く感じられてとても気に入った。
お腹もいっぱいになってきたので、郷土料理だというウド汁を〆に注文。
鯖とウドの味噌汁、もちろん初めて食べたが、鯖の出汁がきいていて非常に美味しかった。
一時は撤退も考えたけれど、松本の名物をたらふく食べられて非常に良かった。
受け入れてくださって、本当にありがとうございました。
古本喫茶想雲堂
お酒は十分だったけれど、まだ陽があったので、そのままホテルには帰りたくない。ぶらぶらしていると、古本喫茶想雲堂なるお店を見つけた。
本は好きだし、甘いものを食べたかったので、迷わず入店。
本を3冊とクリームソーダをいただいた。
今日はおしまい
まだまだ時間は早いけれど、今日はこれでおしまい。お酒に弱いこと、あまり量を食べられないことで、時間的には満喫できた気にならず、もったいないのだが、お金はかからないのでよしとする。
明日は諏訪湖にでも行ってみよう。