モデルのばたこさんの話である。
彼女の里帰りのタイミングに合わせて、初めての地元ポートレート撮影をさせていただくことが出来た。
愛知でポートレートを撮るなら名古屋の栄あたりが定番ではあるものの、それではありきたりで面白くないので、ばたこさんが青春を過ごした小牧市を案内してもらいつつ、往時を偲びつつ写真を撮っていった。
ロケ地の選定からコースまであなた任せというのは撮影者としてはあるまじき態度のように思えるけれど、ばたこさんの思い出話を聞きながら写真を撮って回るのは新鮮かつ愉快で、このような撮影もたまには良いと素直に思うことが出来た。
実を言うと、いつかモデルさんの地元でポートレートをやりたいという思いは昔からあったのだが、この個人情報にやかましい時代にモデルさんのプライベートに踏み込むことはあえて避けていたから、今回このような機会を与えていただいたことに本当に感謝している。
それに今回は、地元感や親密感を出すために写ルンですも投入したから、いつもとは一味違うポートレートが撮れていると思う。
仕上がりが実に愉しみである。