叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

下衆


とある御仁のブログを拝読させていただいている。

その人はポートレート撮影が趣味で、写真作品やポートレートへの思いをブログに綴っているのだが、ひとりの人間がポートレートの沼にズブズブとハマってゆく様子が克明に描かれていて実に面白い。

特に機材の充実ぶりには目を見張るものがあって、最初はオリンパスマイクロフォーサーズカメラと標準のズームレンズを使っていたのに、徐々に単焦点レンズやオールドレンズに手を出し始め、今ではニコンのフルサイズ2台持ちという、押しも押されもせぬポートレートカメラマンになってしまった。

そして、私が最近動向を注視しているのは、彼の趣味がいつ奥方にバレてしまうのかということだ。

どうも現時点では、奥方に対してポートレートを撮っていることを打ち明けていないようで、奥方が留守の間にこそこそと撮影に出掛け、現像も部屋でひっそりとやっている様子を冗談混じりに書いている。

今後何かの拍子にポートレートを撮っていることが奥方にバレてしまった時、奥方はどのような反応をするのか、そして彼はポートレートを辞めてしまうのか、それとも今まで通りに続けてゆくのか。

彼には大変申し訳ないことではあるけれど、いつかその日が来ることを、そしてそれがブログの記事になることを、ほんの少しだけ愉しみにしている私がいる。