叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

冷たい


昨日は、カメラが冷たかった。


私のカメラは、ボディの殆どが金属で出来ているから、気温が下がるとどんどん冷たくなる。


カメラの温度で季節を感じるなんて、大層キザな物言いではあるけれど、そういう点も含めて愛すべき存在で、これにはささやかな自慢が含まれていることも、ご理解いただきたい。


ただ、これから真冬になってもっと気温が下がると、実用面では正直辛くなることも多くなるだろうと思う。


そもそも、悴む手でフィムル交換が上手に出来るのだろうか。


うっかりしてボディやベースプレートを落っことした日には、夜も眠れないだろう。


手袋をするか、カイロで手を温めるか、それとも、万全を期して暖かい室内でフィルム交換をするか。


何はともあれ、ライカと過ごす初めての冬がやってくる。


ボディの冷たさと、マスクからの呼気で曇った眼鏡との闘いと。


写真を撮るにあたってはほんの少しだけやり辛くなるけれど、こいつ、寒くなって写真を撮らなくなりやがったなとは言われないように。


最後の冬を、愉しもうと思う。