叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

旅の無計画


私の旅を無計画だという人がいる。


旅の目的地、交通手段、訪れる飲食店、宿泊するホテル、その他諸々を自宅にいる時点で全て決めてしまう人からすれば、そうも見えるのだろう。


ただ、言わせて貰えば、私は計画的に用意した幾つもの選択肢の中から、その時々の状況に合わせて最善のものを選んでいるわけで、決して無計画に旅をしている訳ではない。


私が旅の計画を立てる時、目的地を最初に決めることは稀である。


サラリーマンである以上、まず日程に振り回されるのは当然だが、そこをクリアした後、旅に出るにあたって何よりも重要視しているのは、訪れる土地の天候である。


お酒を飲みたいから車は使いたくない、写真を撮りたいから傘をさしたくない私は、雨に降られることを何よりも嫌う。


だから、旅に出る日程を決めたら、当日に晴れていそうな場所を探す。


梅雨時期でもなければ、晴れていそうな場所なんていくつもあるので、その中から、訪れたことのない土地、美味しそうな居酒屋のある土地、良い写真が撮れそうな土地など、様々な条件を吟味しながら目的地を決める。


そして、この作業は旅に出る直前まで行うし、長期間の旅程を確保できた場合は、旅をしている最中も行う。


天気予報はあくまでも予報であって、晴れの予報が雨になったり、その逆になったりすることは多々ある。


雨が降ると分かっているのに、最初に決めたからというだけの理由で行き先を変更しないというのは、私の基準からすればとても愚かしいことだ。


こういうの旅をやり方が、人によっては無計画に見えるのだろうけれど、それはただ目的地が定まっていないだけの話であって、旅を愉しむための用意は十分にやっているのである。


正直、連れがいればこんなことは簡単には出来ないだろうから、全く独り身の、旅の愉しみ方であることは大いに認めるのだが、同じように愉しんでくれる人を、本当は探していたりする。





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