叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

決意


写真から色を捨ててから数ヶ月が経つ。

とは言え、実はまだまだ色に対して未練たらたらなのが正直なところで、美しい夕焼けを見てはその茜色を残しておきたいと思うし、艶やかな人肌を見てはその白さをフィルムに焼き付けたいと思う。

ただ、私のII型には常にモノクロームのフィルムが装填されているわけで、良い色に出会ったからといってその時だけカラーのフィルムを装填することは出来ない。

残しておきたいと願った色を、モノクロで残してみたらどうだろうかと思って試しに撮ってはみたけれど、色が欲しかった光景から色を抜いてしまうと実にツマラナイ写真が出来上がるだけだった。


カラーフィルムを使いたいと願う気持ちを、今後も捨て切ることは出来ないだろうけれど、自分の写真に最も必要な要素が何であるのかを突き詰めるとやはり色の優先順位は低い。

フィルムもシャッターチャンスも有限である。

私が今撮っている写真はモノクロ写真であるということを肝に銘じ、色に心を動かされたというだけの理由でシャッターを切ることがないようにしたい。