叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

永遠


口内炎が出来た。

食事の際に、手酷く噛んでしまったのだ。

いつも通りにものを噛んでいて、なぜ突然噛んでしまうのか、30年ほど生きてきたが全く分からない。

口内炎が嫌らしいのは、最初は小さな傷が少しずつ大きくなってゆくことだ。

進行を止めるためにビタミン剤を飲んでみたが、今回は進行を止められなかった。

後少しすれば、傷口が真っ白くなって一番痛む時期を迎えるだろう。

口内炎が出来る度に、私は永遠の不在を感じるし、吉凶は糾える縄の如しという言葉を思い出す。

今まで何の痛みも無かった口腔内に突如として現れて、ものを食べるにも人と話すのにもいちいち神経を使わされるほど痛むわりには、治ってしまえば何のこともなく、その存在すらも忘れてしまう口内炎

口内炎が、永遠に続く平穏も厄災も、この世の中には存在しないことをいつも私に教えてくれる。

マァ、そんな無理矢理捻り出したような教訓はこの際どうでもよく、さっさと治ってくれないかしら。