仕事は午前中で終わった。
一緒に作業をした人に、これからケンタッキーを食べに行くつもりだと言うと、連れて行ってくれるし、奢ってくれるとも言う。
感情的で口喧しい上に、決して仕事がスムーズに出来る人ではないから、あまり好ましく思っていない人物だが、こういうところは気の良いおじさんである。
そして、そういう人に好かれてしまうのが私である。
奢っていただいた後は一眠りして、少しだけ走った。
走る事は非常に気持ち良いけれど、どうも田圃の匂い、青草の匂いは嗅ぎ飽きてしまって、堪らなく海に行きたくなってしまう。
江ノ島でしらす丼を食べるか、横浜でイタリアンとワインか、尾道でラーメンを啜るか。
考えることは愉快だけれど、成算の見込みも少ないとなると悲しい。