叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

マスク不要論


急に言い出した、マスク不要論。

コロナウイルスの感染力が下がったわけでも無いし、感染者数が目に見えて激減したわけでも無いのに不思議なことだ。

お国に言われて、みんなマスクを外すのだろうか。

誰とすれ違うこともないような片田舎で、律儀にマスクを着けて農作業をしていた人たちの姿を思い出すと涙が出てくる。

この国の政府はいつも方針を出すばかりで、日本国民の民度の高さとやらを褒めそやしつつ、自らにとって都合の良い空気を作り出して、最終的には責任も何も取らない。

そういうやり方を幾度も目にしてきて、辛酸を舐めさせられているはずなのに、やはり我々は、ぶつぶつ文句を言いつつも、それに従ってしまう。

こんな調子で、のこのこ戦争にも行くのだろう。

マスクごときて深刻になり過ぎる必要はないかもしれないが、一事が万事という言葉もあるから、時々空恐ろしくなる。

権力が私の生き甲斐にまで制約を加えようとする時、私は抵抗出来るだろうか。

幕末の志士のように、命を賭してまで体制と抗うことが出来るだろうか。

如何なる時も暴力は否定されるべきであるとか、命こそが至上の価値であるとかいう戦後日本の教育は、権力者側にとって自らの地位を保障するための方便として使われているようにしか思えない。

マスクの話が大変飛躍してしまったけれど、この国の行く末について、考えることを已めたくはない。