床について、微睡始めたころだった。
服の中、肩のあたりがどうにもむずむずして目が覚めた。
洗濯した時にカナブンでもついたかなぁと思い、深く考えもせず服の上から鷲掴みにして、正体を確かめてみる。
細長い独特のフォルム、百足だった。
思わず放り投げてしまった。
我に帰り、退治すべくティッシュの箱を探している間に、どこかへ逃げられた。
物陰という物陰を探してみたが見つからない。
こうなるともう眠れない。
我慢比べのつもりで、電気をつけたまま頑張っていると、ひょろひょろ出てきた。
すかさずティッシュ箱で叩き潰した。
生け捕りにして、逃してあげたほうが良かったのかもしれないけれど、全く申し訳ない。
百足は、番いでいるという話もあるが、比較的小さな個体だったし、そもそもマンションの3階に屡々侵入してくるとも思われない。
無理にでも納得しなければ、眠れないのだけれど。