叢草雑記-

徒然なる日々を。わたくしを定義することはやめた。

散る桜


ひとり、同僚の期間工が満了した。


今日まで毎日のように顔を合わせていたのに、明日からは恐らく、一生顔を合わせることもない。


私も、あと10ヶ月。


まさしく、散る桜残る桜も散る桜、である。


期間工というのは、こういう人生の出会いと別れを、強制的に思い起こさせてくれるからいい。


仕事の面でも、期限が決まっているというのは、大した責任を負わされることもなく、非常に快適である。


家族を養う心配をしなくても良い私は、当分はこれで問題はない気がしている。


40歳ぐらいになったら地元に帰って、農業を始めてみたい。


そのまま農業を終の仕事として、自然と共に生き、死んでゆくのだ。


30を超えて、もう将来の選択肢も少なく、そもそも何か強烈にやりたいことがあるわけではない私である。


厳しいとされる農業も、生きるために必要な生業となれば、必死でやるだろう。


今は、そんなことを考えている。